mt. Tomoro

そこに山があるから。
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お盆
8月13日

しばらくカゼなんぞをひいてしまい,諸々のやる気起こらず。
就寝30分前のエアコンがここまでノドに負担のかかるものとは思わざりき。
さりとて杭州の猛暑は耐えられず。やはりエアコンをつける。ノドの痛み癒えず。
悪循環ナリ。



  日本語学校(正しくは外国語学校)の交流会に出て日本文化について説明をしてくれとの依頼をうける。夏の習慣と題して,盆(盂蘭盆,yu2 lan2 pen2)の行事および阿波踊りについて説明することに。

  調べてみて,自分の知らない習慣がたくさんあることに気付く。代表的な習慣であるキュウリの馬とナスビの牛(じつはうちの地元にはこの習慣はない。むしろ祖先は舟に乗って戻ると考えられている方だろう。最近はみな省略しているけど)。あれって先祖が家に帰ってくるときには馬で(早く帰ってきてください,という願いを込めて),盆が終わり先祖が再び向こうの世界へ戻るときには牛で(ゆっくりとお戻りくださいと,家族の離れがたい心情を表す)移動し,それぞれ意味があるんだということもはじめて知った。福建省あたりの文化とも共通する部分があるようだ(盂蘭盆自体は,祖先を祭る節句として,中国にも習慣があり,古くは唐代の韓愈に詩が残っている)。

  資料をあれこれと準備し,いざ夕方,会場へ。あれよあれよと教室はいっぱいになり,50人ぐらいに。ひぇ〜普段の授業なんて10人いないのに,50人なんて,日本の進学塾のバイトでも相手したことないぞ…。一気に緊張感が走る。あわてて資料の追加コピーなど。

  前半は韓国語を担当する中国人教師が韓国の文化について話をする。歴史のところで「高句麗」を韓国の歴史の一部として説明しているところがオモロ。あれ,いま中国と韓国とでモメてるんじゃなかったっけ…!? 韓国語を聞いていて思ったのだが,やはり「高句麗」を「コグリョ」と表記しても,これは原音と似てもにつかないといった印象が。中国の地名などでもこういう傾向(たとえば広州をコワンチョウ,成都をチョンツー)があるが,なんでそういうことをするのだろう,べつに漢字でいいじゃんと思うのは私だけだろうか。カタカナ表記の通り,コワンチョウとかチョンツーとか言っても,絶対に通じない。あれ,ヘタにこんがらがるだけで実に意味ない。

  いよいよ自分の番。緊張のあまり,滝のようにでる汗を気遣って,事務担当の中国人がハンカチを持ってきてくれる。たどたどしい中国語で,お盆の習慣をなんとか説明し終え,あとは阿波踊りを実演。段取りも手際も今ひとつであったが,まあまあ何とかなったかなという程度か。

  ところで…自分の故郷の有名な祭りである阿波踊りだが,実を言うと小学校の運動会で踊った経験があるだけ。徳島の西部生まれだからか,あまり思い入れはなかったのよね。そんなわけで,情けなくも阿波踊りに関するホームページでその踊り方を勉強,あとは長年,テレビや桟敷席で見てきた脳内の映像資料をもとになんとかそれらしい動作を見につけてこの会場に臨んだ次第。思いっきり“にわか連”(これは部活でいえば“帰宅部”のようなひびきがあるな)の踊りを披露してしまった。

  会場のみなさん,もし日本でこのお祭りを見る機会があったとして,あの交流会で日本人が踊っていたのとは違っていたとしても,どうか許してください…。

  そういえば有名な「踊る阿呆に,見る阿呆,…」のフレーズ,中国語のサイトに「跳的人是傻子的话,看的人也是傻子。既然都是傻子,那就一起跳吧」という翻訳が載っていた。なかなか面白い。
| Diary & 雑記 | 13:57 | comments(2) | trackbacks(0) | ↑PAGE TOP
コメント
御帰国の折りには是非、阿波踊りをご笑覧させてください。
| ts | 2004/12/06 10:23 PM |
いや参ったなあ,あれは。
ノリでやりましたが,あんなのは阿波踊りじゃなかったです。
| tomoro | 2004/12/07 1:23 PM |
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